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MAIN THEME メインテーマ

米津玄師

photo by 山田智和

主題歌 / 米津玄師
「海の幽霊」

(ソニー・ミュージックレーベルズ)

1991年生まれ。
音楽家。イラストレーター。

2018年、ドラマ「アンナチュラル」の主題歌として「Lemon」を書き下ろし、2018年各主要チャートを席巻。第96回ドラマアカデミー賞「最優秀ドラマソング賞」受賞。日本レコード協会「史上最速」の200万DL認定。ミュージックビデオは日本最多の再生数を突破するなど、音楽史に残る記録を残している。

COMMENT

  • 主題歌 / 米津玄師

    原作を初めて読んだのは10代の頃だと思うのですが、そのすごさに圧倒されたことを憶えています。今読み返してもあの時の衝撃は全く古びず、更に新しい発見をもたらしてくれます。
    もし映像化されるのであれば歌を作らせてほしいなあなんていうふうに思ってたことが、今日になって実現するというのはなんとも感慨深いです。
    原作が持ってるものに負けないよう、それでいてうまく寄り添えるようなものが、果たして自分に作れるのかと、ここ数ヶ月は問答の日々でした。今は映画館で流れる日を楽しみにしています。

  • 原作 / 五十嵐大介

    米津玄師さんと初めてお会いしたのは何年前になるでしょうか。
    それからの様々な人のつながりを経て、映画「海獣の子供」の主題歌を米津さんに…という話を伺った時、来るべきものが来たような、不思議な昂揚を感じました。
    心を高く深く拡げてくれつつ、同時に着地点を示してくれるような美しい歌に出会えて、今はただ感無量です。

INTRODUCTION イントロダクション

あなたは<生命誕生の物語>を
目の当たりにする――。

独特の線使いとその描画表現で読者を魅了し続ける漫画家・五十嵐大介。初の長編作「海獣の子供」(小学館IKKICOMIX刊)は、自然世界への畏敬を下地に“14歳の少女”と“ジュゴンに育てられた二人の兄弟”とのひと夏の出逢いを、圧倒的な画力とミステリアスなストーリー展開によってエンターテインメントへと昇華させた名作。映画本編では、原作が持つ[海の中で感じる静けさと荒々しさ]や[海の匂い]を、スクリーンから溢れだすほどの“映像”と“音楽”に詰め込み、観る者全てを呑み込んでいく。映画『鉄コン筋クリート』などのハイエッジな映像表現で世界から注目を浴びるSTUDIO4℃最新作にして、そこに集いし日本アニメーション界の至宝たちが織り成す<海洋冒険譚>。

メインキャストには、テレビドラマ「Mother」で一躍その名を世間に知らしめ、その後ハリウッド作品などにも出演し、直近では連続テレビ小説「まんぷく」の史上最年少の“語り”を任されるなど、今もなお女優としての活躍の場を広げ続けている芦田愛菜、映画『リメンバー・ミー』の主人公ミゲルの日本語吹き替えを演じ、その美声で注目を浴び続ける石橋陽彩、そしてNHK大河ドラマ「真田丸」で真田幸村の嫡男・大助を好演し、舞台でも活躍する浦上晟周、さらに映画『レディ・プレイヤー1』にてスティーヴン・スピルバーグ監督にその才能を見出され、青年トシロウ役に抜擢された森崎ウィンと、劇中キャラクターの年齢に近い等身大のキャスティングが実現。そんな彼らを支えるのは稲垣吾郎、蒼井 優、渡辺 徹、田中泯、富司純子といった個性を自由自在に共鳴させる実力派俳優陣。

音楽を担うのは、今や日本にとどまらず世界的作曲家である映画音楽界の巨匠・久石 譲。長編アニメーション映画を手掛けるのは、スタジオジブリ制作の『風立ちぬ』、『かぐや姫の物語』以来6年ぶりとなる。危うくも濃密かつ深淵な作品世界に彩りを添えた彼の“音”は映画のもう一つの顔と言える。

異才たちの才気が結晶化した
“唯一無二のアニメーション映画”がここに誕生した。

STORY ストーリー

光を放ちながら、
地球の隅々から集う海の生物たち。
巨大なザトウクジラは“ソング”を奏でながら
海底へと消えていく。
<本番>に向けて、
海のすべてが移動を始めた―――。

自分の気持ちを言葉にするのが苦手な中学生の琉花は、夏休み初日に部活でチームメイトと問題を起こしてしまう。母親と距離を置いていた彼女は、長い夏の間、学校でも家でも自らの居場所を失うことに。そんな琉花が、父が働いている水族館へと足を運び、両親との思い出の詰まった大水槽に佇んでいた時、目の前で魚たちと一緒に泳ぐ不思議な少年“海”とその兄“空”と出会う。

琉花の父は言った――
「彼等は、ジュゴンに育てられたんだ。」

明るく純真無垢な“海”と何もかも見透かしたような怖さを秘めた“空”。琉花は彼らに導かれるように、それまで見たことのなかった不思議な世界に触れていく。三人の出会いをきっかけに、地球上では様々な現象が起こり始める。夜空から光り輝く彗星が海へと堕ちた後、海のすべての生き物たちが日本へ移動を始めた。そして、巨大なザトウクジラまでもが現れ、“ソング”とともに海の生き物たちに「祭りの<本番>が近い」ことを伝え始める。

“海と空”が超常現象と関係していると知り、彼等を利用しようとする者。そんな二人を守る海洋学者のジムやアングラード。それぞれの思惑が交錯する人間たちは、生命の謎を解き明かすことができるのか。
“海と空”はどこから来たのか、<本番>とは何か。

これは、琉花が触れた 生命 いのち の物語。

CHARACTER & CAST キャラクター&キャスト

STAFF スタッフ

  • 監督 / 渡辺 歩

    1966年生まれ。86年にスタジオメイツに入社、同社で原画デビュー。88年にシンエイ動画へ移り、TVシリーズ「ドラえもん」で原画・作画監督・演出など多岐にわたって活躍。劇場短編『おばあちゃんの思い出』(00)、劇場長編『ドラえもん のび太の恐竜2006』(06)などを監督し、2011年よりフリーに。その後はTVシリーズ「謎の彼女X」(12)、「団地ともお」(12~15)、「彼女がフラグをおられたら」(14)、「宇宙兄弟」(12~14)、「逆転裁判 ~その『真実』、異議あり!~」(16)など、精力的に監督作を発表。18年には「恋は雨上がりのように」「グラゼニ」「メジャーセカンド」と、監督を務めたTVシリーズが3本も放映された。本作は4本目の劇場長編となる。

  • 音楽 / 久石 譲   Joe Hisaishi

    作曲家、指揮者、ピアニスト。国立音楽大学作曲科卒業。在学中よりミニマル・ミュージックに興味を持ち、現代音楽の作曲家として出発。
    映画『風の谷のナウシカ』以降、『風立ちぬ』まで宮崎駿監督の全作品の音楽を担当。その他、滝田洋二郎監督『おくりびと』、李相日監督『悪人』、高畑勲監督『かぐや姫の物語』、山田洋次監督『家族はつらいよ』シリーズなど国内外の映画音楽を多数手掛け、日本アカデミー賞最優秀賞音楽賞や紫綬褒章受章を含む数々の賞を受賞。
    ピアノソロやオーケストラなど様々な演奏活動のほか、近年はクラシックの指揮活動や、世界の最先端の音楽を紹介するコンサート・シリーズ「MUSIC FUTURE」を主宰するなど、活動の場は多岐にわたる。

  • キャラクターデザイン・総作画監督・演出:小西賢一
    美術監督:木村真二
    CGI監督:秋本賢一郎
    色彩設計:伊東美由樹
    音響監督:笠松広司
    プロデューサー:田中栄子

  • アニメーション制作 / STUDIO4℃

    STUDIO4℃はジャンルを超えた企画に意欲的に取り組み、ハイクオリティ&ハイエッジな映像表現で世界から高い評価を得ているアニメーション制作会社。2004年公開の湯浅政明監督『マインド・ゲーム』では文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の大賞を獲得。さらに2006年公開の『鉄コン筋クリート』では、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞受賞に輝く。以降、『Genius Party』や『ハーモニー』、昨年には『ムタフカズ』などを制作し、常にアニメーション界を驚かせている。
    社名の4℃は、<水の密度が一番高い温度>であることから、クオリティの高さを保証することを意図して名づけられた。

  • 原作 / 五十嵐大介

    1969年生まれ。1993年、「月刊アフタヌーン」(講談社)にて四季大賞を受賞し、デビュー。主な作品として文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した『魔女』や、小説家・伊坂幸太郎氏との競作描き下ろし作品『SARU』(小学館)などがある。2002~05年の『リトル・フォレスト』(講談社)は日本と韓国で実写映画化された。2009年には、初の長編作品『海獣の子供』で日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。最新作は『ディザインズ』(講談社/2019年、完結巻発売予定)。

COMMENT コメント

  • 海の生きものたちの溢れんばかりの生命力が物語を呑みこんでいく。私たちの原点はこの海の光景にあったんだ。 童心にかえってワクワクする大冒険に出たくなっちゃうよ。

    入江悠 / 映画監督

  • 1秒も観逃していないはずなのに、愕然とするほどわからなかった。
    それでも目、耳、におい、肌、体温、心臓、身体の全てがわかりたい、わかっていると熱くなった。矛盾している?
    それが映画だ。

    枝 優花 / 映画監督

  • 12年前、原作を読んだ時に「これは絶対に映像化すべきではない、神の領域」と思いました。
    でもアニメ版はその領域にさらに踏み込んだ、美しくも恐ろしい出来映えでした!

    大根仁 / 映像ディレクター

  • 「海も、私も宇宙の一部だった」と思い出し、すべての自然と命に感謝した。
    ぜひ「言語」を置き、リアルな海と宇宙、海獣達の生き生きとした命の躍動に巻き込まれてほしい。

    岡本美鈴 / フリーダイビング・金メダリスト

  • 凄かった。
    五十嵐大介さんのあの絵の迫力、圧倒的な世界観が、映像でしっかり観れる日がくるなんて思わなかった。
    見終わったあとに残るのは爽快感とずっしりした感動。
    鑑賞というより体験というのがふさわしいかも

    佐久間宣行 / テレビ東京プロデューサー

  • これまで世界中の海で様々な生物を見てきましたが、それらすべてを凝縮したような映像に魅了されました。
    エンドロールで流れる主題歌からも作品の意図がひしひしと伝わってきました。

    杉森雄幸 / 海洋写真家

  • 21世紀の映像技術で紡がれた、新たな神話。時代を超えて、生命の歌と約束を伝えるにちがいない。

    関口靖彦 / 本とコミックの情報誌『ダ・ヴィンチ』編集長

  • 「いのち」を正面から捉えた傑作。何で生きてるんだろう?とほんの少しでも考えたことがあるなら……本作は「いのち」が全て繋がっていること、ひとりぼっちでないことを教えてくれます。

    瀬下寛之 / 映画監督

  • 宇宙と海の命を紡ぐ物語を美しい映像とともに原作者・五十嵐さんが言うように“浴びて欲しい”と思います。我々の研究への秘めやかな共感にも繋がると期待しています。

    高井 研 / JAMSTEC(海洋研究開発機構)地球微生物学者

  • 海の魅力がいっぱいの物語。そこには、母なる海があり、宇宙までもが広がる夢のファンタジー! 湘南の海と江の島、鎌倉の風景も見事に再現。最後までお見逃しなく。

    竹内俊郎 / 東京海洋大学長

  • 原作のタッチや壮大なイメージが見事に映像表現されている中、我が“えのすい”が緻密に描かれ、そのリアルと水槽の向こう側で繰り広げられる幻想世界に圧倒されました。

    竹嶋徹夫 / 新江ノ島水族館館長

  • 自分は何者なのか考えた事がある。
    わからないが答えだった。
    人は自分達が権力者であり全てを支配してると思っているが
    それが勘違いだと気付かさせてくれるとても美しい作品だ。

    土屋アンナ / モデル・歌手・女優

  • 満点の星空や光る海が美しく、自分の悩みがちっぽけに感じられるような感動体験をしたくなった。深海に潜ると、私も頑張ろう!と勇気をもらっていたことを思い出した。

    外崎 瞳 / JAMSTEC 元潜水調査船副操縦士

  • これはまったく新しい「生命創造神話」である。
    生命の輪廻転生を描くとともに、生命は宇宙から来たことも暗示する、地球と宇宙と生命の「大いなるつながり」の物語なのだ。

    長沼 毅 / 広島大学教授・極限生物学者

  • 素晴らしい映像美。
    アニメーターの執念を見ました。

    西野亮廣 / 芸人・絵本作家

  • 海洋生物の王者シャチを飼育する者から見ても、まさに子供達の夢や、未来への想像をかきたてられる内容で、次に何が来るのか、わくわくさせられる感動の連続でした。

    日登 弘 / 名古屋港水族館館長

  • キラキラした表向きの美しい海中世界だけでなく、その奥深い所にある真の姿をも見せてくれる『海獣の子供』。
    ぜひ大スクリーンで琉花と共に生命の物語にダイブして欲しいです。

    二木あい / 水中表現家

  • 気楽に夏の水族館へ行ったつもりだったのに、壮大な創世記を目撃してしまう。そんな目眩を覚えるような映画でした。

    古市憲寿 / 社会学者

  • 此処ではないどこかへ誘う世界観に、地に足の着いた芦田愛菜の声が際立つ。海の向こうへと飛び出す勇気が、私たちが映画を観る喜びと呼応するかのように。

    松江哲明 / ドキュメンタリー監督

  • この映画を観た ひとの数だけ
    新しい宇宙がうまれる。

    松本大洋 / 漫画家

  • 古来、日本人は海をアマと呼び、アマは天をも意味した。父なる天=空と母なる海、そこに生まれる命の光をギリシア人はルカと呼んだ。海獣の子は天神の子でもあったのだ

    三上丈晴 / 月刊ムー編集長

  • 映像がすごくきれいで、特に海の中のシーンでは、包み込まれるような音楽と、物語の展開に引き込まれてずっとドキドキしながら観ていました。
    自分が普通に過ごしている日常でも、どこかで起こっている見に見えないものはたくさんあって、それが命の始まりだったり終わりだったりするのかなと不思議な気持ちになりました。

    エンディングで米津さんの「海の幽霊」が流れた瞬間に、劇中で印象に残っている「光っているのは見つけて欲しいから」や「人間は言葉にしないと思っていることの半分も伝えられない」という言葉と、そのシーンの映像が重なって心に響き、涙が止まりませんでした。

    もえの / 子どもユニット「Foorin」

  • 明らかに何人もの人生の少なくない時間を差し出さなければ得ることが出来ない世界がそこにはありました。
    人が手で描く事でしか得られない映像…それは世界の秘密を語るのに、こんなにふさわしいものだったのかと改めて思いました。
    STUDIO4℃は『鉄コン筋クリート』に続いて、また新たな映像の形をした”魔物”を生み出してしまったようです。

    山崎貴 / 映画監督

  • 目の前の世界をすべて裏返されるような感覚。体験したら、その瞬間からこの先ずっと、退屈を感じる暇は無くなると思う。

    横槍メンゴ / 漫画家

  • 最先端のアニメーション表現と、一夏の青春に垣間見える生への哲学。
    そして、その難解さをエンターテイメントに昇華する、確かで圧倒的な画、演技、音。この映画に、僕たちは試されている。

    loundraw / イラストレーター

  • 額縁の中の海はただ美しいだけだけど、
    実際の海は、広くて深くて、おののいてしまう。
    でもやっぱりちょっと覗いてみたい。
    それならその全てが表現されたこの映画に飛び込んでみよう。

    中村佑介 / イラストレーター

  • ※50音順・敬称略

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